ISSN: 0037-3796
日本神経化学会 The Japanese Society for Neurochemistry
Bulletin of Japanese Society for Neurochemistry 58(2): 99-100 (2019)
doi:10.11481/topics113

若手研究者育成セミナー参加レポート若手研究者育成セミナー参加レポート

第12回 神経化学の若手研究者育成セミナーに参加して

慶應義塾大学大学院薬学研究科博士課程1年

発行日:2019年12月30日Published: December 30, 2019
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第12回 若手研究者育成セミナーに参加致しましたので、こちらにその報告をさせていただきます。私は現在慶應義塾大学大学院 薬学研究科博士課程1年に所属しています。所属は薬学研究科ですが、実際に研究をしているのは同大学精神神経科学教室 情動の制御と治療学研究講座です。この講座の学生は若手育成セミナーに参加する慣習があり、私もそれに倣ってこのセミナーに参加することにしました。第12回で2度目の若手育成セミナーの参加になります。この報告書では若手育成セミナーの内容、2度参加したことで感じたことなど書かせていただきます。

第12回は新潟にて7月24日から25日の1泊2日で開催されました。会場のホテルオークラ新潟に到着すると、事前に割り振られたグループごとに部屋に集まります。1回目に参加したときはグループに同じ講座の学生もいない、知り合いもいない状況で、どんなセミナーなのかも分からずとても緊張していたのを覚えています。今回は去年の若手育成セミナーで知り合った学生が同じグループにいたことや、一度参加したことで勝手が分かっていたこともあり、少しの緊張を感じつつもこれから始まるセミナーにワクワクしていました。各グループには2名ずつ先生が付き、研究内容やこれまで先生方が歩んできた道のりなどを話していただきました。特に今回は同じ薬剤師資格を持ち女性の研究者である富山大学大学院医学薬学研究部 新田淳美先生とお話できたことが思い出深いです。私はこの時、研究の傍ら薬剤師の仕事をするかどうか悩んでいました。新田先生に相談をして、的確なアドバイスをしていただきました。似たバックグラウンドを有し、自分の研究室を持って成功されている方の意見は大変貴重です。普段ならお話することのない先生方とこのような話ができるのも若手セミナーならではだと思います。

先生方とお話できるのはグループディスカッションだけではありません。グループごとに話した後、全体討論会が用意されています。全体討論会という呼び方は少し堅苦しいですが、実際はとってもフランクに先生やほかの学生とおしゃべりをする場です。みんな思い思いに研究の話やプライベートのことなど話して、知り合いを増やしていきます。私は自分の講座に同期がいないので、この若手育成セミナーで同級生と会えることがとても嬉しいです。また彼らがどれほど研究を頑張っているのか聞いて大きな刺激を貰っています。今回の全体討論会の始めには先生も含め参加者全員が自己紹介をしました。1人1分の短い時間でどんな背景の人が参加しているのか知れたので、それを元に興味を持った人と話すことができました。

若手育成セミナーに興味はあるけど、参加をためらっている学生は多いと思います。学会のセミナーと聞くと勉強ばかりで自分には敷居が高いと感じるかもしれませんが、この若手育成セミナーはその概念を払拭してくれる楽しいセミナーです。研究を始めたばかりで知識、経験の少ない学生でも十分満足できると思います。そして一度参加したことのある学生はぜひもう一度参加することを強くお勧めします。私はこのセミナーで全国の優秀な同志と巡り合えたことをとても嬉しく思います。

最後になりましたがこのような大変貴重な機会を用意してくださった神経化学 若手研究者育成セミナーの企画・運営に携わっている皆様に深い感謝を申し上げます。これからもこの若手育成セミナーが多くの学生の学び、交流の場であり続けることを心から願います。

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