神経化学 Bulletin of the Japanese Society for Neurochemistry

ISSN: 0037-3796
日本神経化学会 The Japanese Society for Neurochemistry
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Bulletin of Japanese Society for Neurochemistry 59(1): 35 (2020)
doi:10.11481/topics128

追悼追悼

永田豊先生のご逝去を悼んで

1藤田医科大学 医学部アドバイザー 客員教授 特別栄誉教授

2名古屋大学名誉教授 東京工業大学名誉教授

3日本神経化学会名誉会員

発行日:2020年6月30日Published: June 30, 2020
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永田豊先生(藤田学園・藤田医科大学(元・藤田保健衛生大学・2018年10月10日開学50周年に改名)名誉教授・医学部生理学講座II・初代 教授)が、2019年(令和1年)12月29日に急逝されたとの突然の悲報を奥様より電話でお聞きして、驚きと共に深い悲しみに沈みました。

階段で転倒されてのご逝去とのことで、奥様をお慰めする言葉もありませんでした。

永田豊先生は、慶応義塾大学医学部のご出身で、生理学教授・医学部長・塚田裕三先生の下で、大学院より助教授に至るまで薫陶をうけられました。

塚田裕三先生は、神経化学の国際的先駆者であり、世界で最初に日本神経化学会(Japan Society for Neurochemistry: JSN)を創設され、その後に世界の各国で、アメリカ神経化学会(ASN)、ヨーロッパ神経化学会(ESN)、アジア太平洋神経化学会(APSN)、国際神経化学会(ISN)が設立されて、日本で国際神経化学会会長を務められました。

永田豊先生は、塚田裕三先生をお助けして、日本神経化学会の設立に貢献されました。

1972年(昭和47年)藤田学園・現・藤田医科大学医学部の創立期にあたり、医学部生理学講座IIの初代教授に就任されて、すぐれた研究教育能力と共に、学生に深い愛情をもって指導され、藤田医科大学医学部創立期に教育・研究で大きい貢献をされました。

永田豊先生が1963年(昭和38年)–1964年(昭和39年)当時に、米国Johns Hopkins University(Baltimore)で研究の折に、NIH(Bethesda)で研究中の私共夫婦と親しくしていただき、以来60年近く、私共夫婦の畏友でした。

妻の永津(石橋)郁子は,1973年(昭和48年)にロシュ分子生物学研究所より帰国後に、1974年(昭和49年)に藤田医科大学医学部解剖学講座II教授に就任して、生理学講座II教授の永田豊先生と共に医学部創設期に、基礎医学の研究教育に当たらせていただきました。

初代教授・永田豊先生のご退任の後は、二代目教授・宮地栄一先生が就任されて、網膜の神経化学と共に電気生理学へと研究を発展されています。

永田豊先生は、1986年(昭和61年)に東海地区で創立された「脳の医学生物学研究会」の創立者のお一人であり、東海地区での学際的な神経化学・神経精神薬理学の発展にも大きい貢献をされました。

年に2回全国より優秀な研究者をお招きして開催されている「脳の医学生物学研究会」は2020年(令和2年)2月1日で第68回となり、全会員が永田豊先生のご功績を偲んでいます。

ご子息 永田栄一郎先生には、東海大学医学部脳神経内科学教授としてお父上の永田豊先生の神経化学のご遺志をついで、基礎研究より臨床研究へと研究・教育・臨床の指導者として御活躍されています。

永田豊先生の神経化学における偉大なご貢献を偲び、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

(2020年2月原稿受理)

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