ISSN: 0037-3796
日本神経化学会 The Japanese Society for Neurochemistry
Bulletin of Japanese Society for Neurochemistry 60(2): 100-105 (2021)
doi:10.11481/topics162

私と神経化学私と神経化学

人財にあこがれて

1日本神経化学会名誉会員

2金沢大学名誉教授

3(一社)予防薬理学研究所理事長

発行日:2021年12月30日Published: December 30, 2021
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〈略歴〉

大阪府出身。医学博士。1972年大阪大学薬学部卒業。75年同大学院修了。同年京都府立医科大学助手。同医科大学講師、摂南大学薬学部助教授、同教授を経て、1999年金沢大学薬学部教授。2015年同定年退職。2014年日本薬学会賞受賞。2018年(一社)予防薬理学研究所設立。1980年米国シティオブホープ医学研究所リサーチフェロー。専門は分子薬理学。特にアミノ酸シグナル解明研究。現在は研究成果の社会還元を目指して、科学的根拠の高い機能性食品を開発すべく努力中。利益相反:補完医療製薬(株)顧問。

〈メッセージ〉

世の中には4種類の「ジンザイ」が存在すると常々考えています。すなわち、①本人の思う通りの言動が世の中や組織の発展と変革に多大な恩恵をもたらす「人財」、②協力や支援があると世の中に恩恵をもたらす潜在能力を有する「人材」、③世の中の毒にも薬にもならない「人在」、そして④世の中や組織の発展に致命的な害毒を及ぼす「人罪」です。この4種類のジンザイの存在比率によって、その世の中やその組織の発展状況は大きく変貌します。人財比率の高い組織は自然にどんどん発展しますが、人罪の多い組織は必ず衰退することになるのは自明です。人々が目指すべきは当然人財ですが、自分がどの種類のジンザイに該当するかを自身で判断するのはなかなか困難です。誰でも自己評価は常に高くなるものなので、結局は主観的判断ではなくて客観的判断に委ねるしか方法がないのです。人財のつもりでの言動が、時には人罪としての結果を招来するかもしれないのです。40年間の研究者生活では、いつも自分がどのジンザイに該当するかを自問していました。振り返れば自分は人罪ではなかったと信じたいのですが、周囲からは人罪評価だった可能性は否定できないのです。誰しも人財にあこがれて鋭意努力しますが、持って生まれた自身の能力以上の力量を発揮するのは至難の業です。年齢を重ねると自分の能力限界が見えてくるので諦めの境地に到達しますが、若い皆さんには能力の限界などは一切考えずに、無謀な研究者生活を送って貰えると嬉しい限りです。そのための想像力、空想力、そして妄想力を大切にして下さい。

〈神経化学との出会い〉1973年~1975年

表題が「私と神経化学」なので、神経化学との出会いについて述べます。大学院時代は含硫アミノ酸タウリンの抗不整脈作用が修士論文の研究テーマでした。当時タウリン脳研究をしておられた京都府立医大栗山欣弥教授が、ある日我々の研究室に講演に来られたときに、その講演のスライド映写を急遽担当することとなりました。当時のスライド映写では、左右二枚のスライドホルダー内にあるスライドを指示に従って映写すると同時に、もう一枚を新しいスライドに早急に入れ替える作業が必要でした。60枚以上のスライドを一心不乱に映写したので、実は講演内容は全く把握できない状態でした。ただ、この時の迅速なスライド映写作業が認められて、同医大栗山研究室の助手に採用されることとなりました。結局、2年間人一倍努力したつもりの実験は徒労に終わり、修士論文はほとんど全てがネガティブデータばかりの内容になりましたが、スライド映写に真剣に取り組んだおかげでアカデミック研究職を得ることが出来たのです。現在では考えられない就職活動ですが、どんな些細な作業でも真摯に取り組めば、必ず誰かがどこかで見ていることを学んだ気がします。この就職を契機として、心臓研究から脳研究へと研究分野がシフトすることになりました。

〈日本神経化学会との出会い〉1975年~1984年

栗山教授はGABA発見者であるEugene Roberts博士と一緒に、米国シティオブホープ医学研究所で活発な研究活動を展開しておられましたが、10年近い米国での研究生活を終えて母校での新研究室立ち上げに奔走しておられるところでした。当然研究室のメインテーマはGABAの脳科学でしたが、脳研究に全くのド素人であった私はモルヒネ鎮痛効果の作用機序解明研究を担当することとなりました。ラット脳の凍結切片を、接眼レンズに装着した方眼目盛りを頼りに実体顕微鏡下に正方形ブロックに細断して、その各ブロック内のGABA濃度を測定することでした。水溶性であるGABAが作業中に流出するのを防ぐために、一連の操作はすべて凍結条件下で実施する必要性があり、そのため真夏でもドライアイスで手指はしもやけ状態でした。さらに、当時はGABA濃度測定には酵素的サイクリング技術の習得が必須でした。そうして脳内におけるGABA分布地図が完成します。異なるモルヒネ用量投与動物や異なる時間経過の動物、あるいはアンタゴニスト投与動物等から同じように凍結切片を作製して、最終的に酵素的サイクリング法でGABA濃度を測定比較すると、モルヒネの鎮痛効果出現と脳内特定部位のGABA濃度変化との関連性が明らかとなりました。この間に、薬理学だけでなく生化学や生理学あるいは解剖学などの広い知識の修得とともに、一瞬の油断も許されない実験技術に必要な集中力の重要性を学びました。

その実験結果を口頭発表するために、初めて日本神経化学会大会に参加したときの衝撃は忘れることが出来ません。参加者全員が聴講できるように講演会場は出来るだけ数少なく設定されていて、ほとんどが一般口頭発表だけで学術大会が構成されていました。発表時間よりも質疑応答時間の方が長く、座長判断で質疑時間が超過することもしばしばでした。当初は一会場だけに参加者全員が集まって議論が白熱化したそうですが、私が初めて参加したときは既に三会場でパラレルセッションが行われていました。どの会場でも一つの口頭発表では、発表者と座長と質問者の三人が真剣勝負で議論するのが常でした。議論の材料として論文形式の抄録提出が義務付けられていて、興味ある発表については実験方法や結果あるいは考察等々を事前に学習できるので、当日の質疑応答には全員が準備万端で望むことになります。質疑応答の迫力に押されて壇上で立ち尽くす若手発表者が続出です。予定調和質問や忖度質問は全く見られず、毎回命が縮む思いでしたが、発表を終えたときの高揚感や解放感は何物にも代えがたい感覚でした。当時すでに複数学会に参加していましたが、日本神経化学会ほど真剣勝負の学術集会は見当たらず、同学会に対する強い愛着心と帰属意識が自然と湧きました。しばらくして、発表演題数が増え過ぎたために口頭発表会場が充分に用意できずに、ポスター発表制度が導入されましたが、今思えばこの頃が学会としてのピークであった気がします。所属大学が変わっても強い帰属意識は変わらず、その後10年以上にわたって日本神経化学会所属を勝手に誇りに思っていました。

〈グルタミン酸との出会い〉1984年~1999年

諸般の事情で、京都府立医大から新設の摂南大学薬学部に転任したのは1984年のことです。その1年前から摂南大学での講義は既に始めていましたが、実際に研究室に赴任すると研究設備も研究備品も実験器具も皆無の状態でした。当初予定では研究室主任と聞いていましたが、赴任後に実験動物飼育室主任を任されることになり、過重な講義担当以外に動物飼育管理業務も担当する羽目になりました。講義と業務に追われる毎日でしたが、研究への思いを捨てきれず、与えられた環境下で可能な実験を考えてみました。いまさらGABA研究を再開するのも憚られたので、新しいテーマを見つけるために色々文献を調べてみると、グルタミン酸に行き当たりました。グルタミン酸は1907年に東京帝国大学理学部の池田菊苗教授が昆布の旨味成分として抽出単離して、1944年には慶応大学医学部の林髞教授が脳を興奮させる作用を報告しています。ただ、神経系以外のほぼ全細胞に存在すること、タンパク質生合成の重要基質であること、他のアミノ酸代謝に必要であること、あるいは細胞エネルギー代謝に必須であることなどから、当時はGABAとの比較からも神経伝達物質としての市民権を得ていませんでした。その分だけ競争相手が少ないと直感しました。幸い科研費が当時採択されていたので、最小限度のアイソトープや実験動物、あるいは実験器具を購入して、レセプターバインディングアッセイを始めることにしました。リガンドとの高親和性結合を指標にしてレセプターを性格付けする方法ですが、[3H]グルタミン酸と結合能を有するのはレセプターだけでなく、各種アミノ酸トランスポーター類や種々代謝酵素群、さらには空気中のバクテリア群にも放射性リガンドが結合するので、レセプター結合の正確な検出方法確立にはかなりの時間を要しました。特に冷蔵庫中で一晩保管した緩衝液中に発生したバクテリアが、強い[3H]グルタミン酸結合能を示す事実には驚かされました。実験ステップを一つずつ確認しながら、NMDA感受性を示す[3H]グルタミン酸結合をネズミ脳シナプス膜標品中に検出した時は、手伝ってくれた学生たちも一緒に皆大喜びしました。

〈骨芽細胞との出会い〉1999年~2015年

その後縁あって金沢大学に教授職を得て、遅まきながら初めて研究室を主宰することになりました。定年退職するまでの16年間を4分割して、自分自身が主導する研究活動に4年毎の「起承転結」のメリハリをつけることを目指しました。まず「起」は今まで知られていないグルタミン酸の新しい可能性を探ることにしました。その中で巡り合ったのが骨芽細胞です。我々の骨は静的組織ではなくて動的組織です。骨芽細胞は毎日骨を作り、破骨細胞は骨を毎日壊しています。両細胞の活性バランスで、その人の骨強度(=骨密度+骨質)が決定します。骨芽細胞は活発に増殖してリン酸カルシウムを蓄積しますが、そのうち増殖能力を消失すると骨細胞として骨基質の中に埋没します。ところが、この骨細胞は突起を伸ばして隣の骨細胞からの突起と連結して、骨全体にかかる荷重を感知すると言われています。直感的にニューロンとの相同性や類似性が想起されたので、骨芽細胞におけるグルタミン酸の機能性を調べることにしました。その結果、脳内グルタミン酸シグナル伝達に必要な分子群が全て骨芽細胞に揃っていることが分かりました。つまり、シグナル出力系装置の顆粒型グルタミン酸トランスポーター群(vesicular glutamate transporters)、入力系装置のイオノトロピック型およびメタボトロピック型グルタミン酸レセプター群(ionotropic and metabotropic glutamate receptors)、および停止系装置の興奮性アミノ酸トランスポーター群(excitatory amino acid transporters)がすべて骨芽細胞に発現します。アゴニストのAMPAが骨芽細胞から内在性グルタミン酸をカルシウム依存性に放出させることや、NMDARアンタゴニスト存在下での培養では骨芽細胞が成長しないこと、などが次々と明らかとなりました。この一連の研究に次の「承」の4年間を費やしました。その次のさらなる4年の「転」には悩みましたが、思い切って遺伝子改変ネズミの作製に取り掛かりました。金沢大では脳研究と骨関節研究をほほ同じ比重で一緒に続けていたので、それぞれ2種類の遺伝子に着目しました。それは①骨芽細胞成長に必須の「Runx2」、②破骨細胞活性を制御する「Ifrd1」、③ストレス応答性に海馬で発現上昇する「Myo6」および④緑茶アミノ酸テアニンが作用する「Slc38a1」です。各floxマウスを作製して表現型を必死で調べましたが、期限内に実験を完了することは叶わず、それぞれの動物胚は世界中の誰でも利用可能な状態で理化学研究所に現在も眠っています。最後の「結」には研究成果の社会還元をテーマとしたのですが、4年間の時間的制約のため医薬品開発は断念して、伝統的食材の機能性成分を配合するサプリメント開発に着目することとなりました。

薬学部出身なので医薬品には特別の思い入れがありますが、金沢大学薬学部に赴任後には医薬品開発に対する懐疑心が湧きました。医薬品は種々疾患症状の改善目的で開発されますが、大半の医薬品類は新規に合成された化学物質が主要成分です。もちろん数々の臨床試験を経由して安全性と有効性が担保された物質のみが医薬品として上市されるのですが、有効性の高い物質ほど強い副作用を招来する場合が頻繁に見受けられます。医薬品が「両刃の剣」と言われる所以です。一方、人類は長い歴史の間に安全性が高くかつ健康維持に寄与する食材を食品として選択的に摂取して、毒性の高い食材を含むものは食品としては自然淘汰してきた歴史を持ちます。その意味では食品は安全性の観点からは医薬品に勝りますが、有効性の観点や明確な作用機序の観点からは明らかに医薬品に劣るのも事実です。漠然とこんな考えが芽生えたころに、伊藤園研究所との共同研究が始まりました。有効成分として有名なポリフェノールのほかに、含有比率は低いですが緑茶にはアミノ酸のテアニンが含まれます。テアニンはグルタミン酸やGABAと類似の化学構造を有するので、テアニンの睡眠改善作用機序の調査依頼に当時の研究所長が直接金沢へ来られたのです。共同研究の結果、テアニンはいずれのグルタミン酸レセプターにも高親和性を示さないですが、グルタミントランスポーターのSNAT1(=Slc38a1)に強い親和力を持つことが分かりました。その後の一連の研究から、テアニンは神経系前駆細胞にも働きかけてその増殖能力を高めるとともに、神経細胞への分化能を亢進する作用を示すことが実験的に明らかとなりました。

結局16年間の主導的な研究生活で、世の中のブレークスルーになる研究成果を挙げることは叶わなかったのですが、この間に総勢55名の博士課程大学院生の博士号取得をお手伝いすることが出来ました。彼や彼女たちのキャリアパス形成に少しでも貢献できたことは望外の喜びです。

〈食材への想い〉2015年~現在

今までの研究成果を社会還元するために、緑茶成分テアニンと複数のアミノ酸類やビタミンB1などを配合した栄養機能食品(ビタミンB1)を開発しました。睡眠の質改善と認知能低下リスク軽減が目的の製品です。さらに、柿や温州ミカンに含まれるβ-クリプトキサンチンが破骨細胞活性を抑制すること、および梅干しやニンニクに含まれるピルビン酸が骨芽細胞の成長に必須であることを踏まえて、両者に加えてさらにコラーゲン生成に必須のビタミンCも配合した栄養機能性食品(ビタミンC)を開発しました。高齢者の骨折リスク軽減を目的とする製品です。食材の有効成分を事前に摂取することで、その後の重篤症状の発症を抑制出来れば研究者冥利に尽きます。ただアカデミック研究の場合とは大きく異なって、機能性食品の業界では科学的根拠の乏しい製品が闊歩しています。例えば、ある機能性タンパク質を服用すると、体内でその機能性が発揮されるとの発想です。ご存知の通り、タンパク質を経口的に服用すれば胃内では数時間塩酸に曝露されて、その後消化液中の種々タンパク質分解酵素でアミノ酸に分解されて、初めて腸管粘膜から吸収されて門脈中に出現します。必須アミノ酸など各種アミノ酸の供給源としての意義はありますが、当該タンパク質が機能性保持のままで必要部位に到達する可能性は限りなくゼロに近いと言えます。また、ポリフェノール類の中には非常に機能性の高い化合物が多数存在しますが、残念ながらほとんどのポリフェノール化合物は腸管粘膜からの吸収率が極めて悪い事実が知られています。このような例は枚挙に暇がないですが、科学的根拠をないがしろすれば、短期的には広く浸透する可能性はあるとしても、中長期的にはかえって信頼性を失って、関連製品や関連業界が挽回できない大きなダメージを受けることになりかねません。少なくとも医薬品業界の場合と同じような科学的根拠が機能性食品業界にも必要と考えます。科学的根拠を土台として、治療目的の医薬品(Pharmaceuticals)と予防目的の機能性食品(Nutraceuticals)が共存する時代が訪れることを願って止みません。

〈日本神経化学会への提言〉

神経や精神を冠に持つ学会は、国内だけでもおそらくは50を超えると想像します。その中で日本神経化学会が異彩を放って、学術団体として強烈な存在感を与えていると嬉しいのですが、残念ながら贔屓目に見ても各学会の性格は大同小異に見えます。個人的感想では、スケール感に違いはあるものの公募シンポジウムとポスター発表が一般口頭発表を数で圧倒して、肝心の質疑応答は予定調和で終了する学術集会が多過ぎる印象です。当該学会の顔に相当する学術集会の内容に大差がなければ、各学会自体の存在感が薄くなるのは当然です。いつかどこかで聞いた内容を、再度どこかで聞くのは苦痛に感じる場合もあるのです。特に情報網の発達したこの時代では、わざわざ学術集会に出掛けて既視感のある沢山の研究発表を聞くよりは、研究室に残ってインターネット上の情報を収集する方が効率性の高い場合が往々にしてあります。さらに各研究分野でアクティビティの高い研究者ほど、各学会の運営への参画と協力を余儀なくされている現状です。その結果、学術集会中に開催される複数の各種会議出席に追われて、折角の研究発表の場に重鎮の各研究者が物理的に参加出来ない事態が相次いでいます。これは各学会会員、特に若手会員にとっては致命的に大きな損失です。優れた研究者の的確な質問内容とともに、演者との質疑応答を間近で聞くことは若手を育成する上での最重要な栄養因子の一つです。長年日本神経化学会の学術集会に参加して、真剣勝負の質疑応答を目撃してきた高齢研究者としてはとても残念な思いです。初めて神経化学会大会で発表した頃は、重鎮の先生方が一般口頭発表を最前列で聞いておられて、そのお顔を壇上から垣間見るだけで心が折れそうでした。さらに発表終了後に挙手された時には命の縮む思いがしたこともしばしばでした。この歳になって今から思うと、純粋な学問的興味とともに若い研究者を育成したいとの思いが根底にあったのだと理解出来ます。

単なるノスタルジーと一笑に付されるかもしれませんが、知的好奇心を満たすことと若手研究者を育成することが、学術団体に与えられた使命であると考えます。この観点に立つと、わが日本神経化学会の学術大会の今後のあるべき姿が見える気がします。まずは公募シンポジウムとポスター発表を廃止することです。シンポジウム発表が一般発表よりは研究業績として上位に評価される現状は承知しますが、同じ顔ぶれによる同じような発表内容は他学会の学術集会に譲り、日本神経化学会は一般口頭発表中心に軸足を移すべき時期です。その分だけ会場数は少なくなるので、自然と一般口頭発表に聴衆が集まります。おそらくは類縁学会に比べて会員数も激減すると予想されますが、研究業績づくりは他学会にお任せして、日本神経化学会は個人の知的好奇心を集積させる学術団体として差別化されます。学会会員数や演題発表数等の数を追いかける姿勢を転換する時期です。学術雑誌に例えると、総説論文が極めて少なくて原著論文を中心に据える科学雑誌としての特色を出せます。第二は学術集会開催中の各種委員会や理事会等々の会議を廃止することです。各種会議は別のタイミングにオンラインで開催することは充分に可能なはずです。高名研究者との直接の質疑応答は、若手研究者にとってはまたとない貴重な経験です。人財にあこがれ続けた一高齢者の世迷い事ですが、会員の一人でもこの提言に耳を傾けて貰えると嬉しい限りです。

〈ウエブサイト〉

金沢大学を退職後の活動は、以下のウエブサイトに記載されています。ご興味のある方はご高覧頂ければ幸いです。

  • (一般社団法人予防薬理学研究所):https://yoboyakuri.qwc.jp/
  • (ニューロテアニン):https://www.detox-shop.jp/SHOP/10800.html
  • (骨健活):https://sokaiseikatsu.co.jp/honekenkatsu/

(2021年12月原稿受理)

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